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リスティング広告とSEO対策の違い
リスティング広告とSEO対策の違いについて紹介します。
リスティング広告とは
潜在層と顕在層の違い 潜在層と顕在層とは、主に商品やサービスへの興味関心度の違いにより使い分けられます。 また、細かく分類すると「準顕在層」や「明確層」と呼ばれる客層も存在しますが、本記事では分かりや ... 続きを見る
リスティング広告は「検索連動型広告」とも呼ばれ、ユーザーが検索したキーワードに連動して検索結果上に広告が表示されます。
例えば、Googleで「SEO対策」と検索すると上記のような結果が表示されます。この画像の黒枠内がリスティング広告枠となり、純粋検索の結果よりも上部に表示されます。
ユーザー自身がキーワードを入力し、検索したタイミングで適切に広告を表示できる(さらに、基本的に検索結果の上部に表示される)ため、顕在層に効率よくアプローチできるのが特徴です。
【潜在層と顕在層の違いはこちら▼】
参考潜在層と顕在層とは?求める結果に応じた有効な広告手法を解説
リスティング広告は基本的に表示回数ではなく、クリック回数に対して掲載費用が発生します。
そのため、成果に繋がらない余分な広告費用を払わないで済むので非常に効率的にアプローチが可能になります。
SEO対策とは
SEOは「Search Engine Optimization」の略で、検索結果画面で自社のサイトの情報を上位に表示させるための施策です。
例えば、上記の画像はGoogleで「SEO対策」と検索したときの表示例で、この画像の黒枠内が純粋な検索検索の順位となります。
広告ではないため、掲載にあたって、またクリックされた回数に関わらず一切費用は発生しませんが、上位に表示されるかどうかは検索エンジンからの評価によって変動します。
また、キーワードによっては競合性が高く、上位で表示させることがとても難しい場合もあり長期的な視点で考える必要がある施策であるといえます。
リスティング広告の特徴(メリット・デメリット)
即効性が高い
リスティング広告は一定の審査があるものの、基本的に申込から即日~2日程度での掲載開始が可能です。
成果が出るまでの期間が短く済み、即効性が高いという特徴があります。
Webサイトを作って間もない時やお店をオープンしたてのとき、あるいは期間限定のキャンペーン・割引などを行うときなど、すぐに成果を出したいときに有効な手段です。
検索結果上位に表示される
リスティング広告では広告に問題がなければ、基本的に検索結果画面の上部(検索結果よりもさらに上側)に表示されます。
SEOで1位を獲得するよりもさらに上位に表示され目につきやすいため、効果が見込みやすいです。
SEOよりもクリック率が低くなることがある
リスティング広告はタイトル前に「広告」などのマークが表示され、ユーザーがひと目で広告だと判断できるようになっています。
そのため、広告に抵抗があるユーザーからはクリックされにくくなる可能性があります。
ただし、現在ではリスティング広告枠に限り画像を複数表示したり、動的画像を表示したりする機能もあるので、広告素材や訴求文言を工夫することで逆に純粋な検索結果の枠よりもクリック率を高めることもできる可能性があります。
掲載には費用がかかる
Web広告を出稿するには広告費が必要であり、リスティング広告の掲載にあたっても当然費用が発生します。
1日数百円からといった少額でも出稿は可能ですが、一定の効果を見込みたい場合には相応の金額負担を覚悟する必要があります。
当然、継続的にリスティング広告を掲載するためには、広告費を支払い続ける必要があります。
SEO対策の特徴(メリット・デメリット)
上位表示されることで掲載される情報の信頼性や権威性向上に繋がる
GoogleやYahooといった検索エンジンでは、掲載されている情報の質そのものだけではなく、情報の正確性やサイトの権威性などを総合的に判断して上位に表示するページを決定します。
そのため、検索画面に上位表示されたサイトは信頼性が高いとユーザーから判断されやすく、商品やサービス、企業自体のブランディングにも効果が期待できます。
クリック率も高いので、継続的な効果の発生が期待できます。
即効性は低い傾向にある
SEO対策では、対策を実施してから効果が出るまでどうしても時間がかかってしまうのが特徴です。
いわゆるスモールキーワードであったり、既にドメインを取得してから数年以上経過している場合などであれば、稀に短期間で上位表示できるケースもありますが、基本的には最低でも3~6か月程度の期間が必要な場合が多いため、中長期的に施策を続けて効果が出るものだと考えておきましょう。
長期的な資産となる
中長期的な視点をもって継続的にSEO対策に注力すれば、はじめの段階では結果が表れなかったとしても、コンテンツが充実していくにつれアクセスが増え、徐々に検索エンジンの評価も上がっていきます。
その過程で検索順位の上位を実現できれば、アクセスはさらに増えていくでしょう。
なにより掲載そのものにあたっては一切費用が発生しないため、一度上位表示されることができればその後は無料で安定的なアクセスUPを実現することができます。
掲載順位をコントロールできない
SEO対策では、絶対的な上位表示の方法はありません。
時折、「〇位以上を保証します」といったSEO対策会社が散見されますが、根拠はないものと思ってください。
Googleが公式見解として、「上位表示されやすくなる方法」はいくつか公表していますが、当然ながら絶対に成果の出る方法は公表していません。
また、いわゆるYMYLなどといった分野ではE-E-A-T(「Experience(経験)」「Expertise(専門性)」「Authoritativeness(権威性)」「Trustworthiness(信頼性)」)がとても重要視されるため、一般のサイトが上位表示することはほぼ不可能になってしまった分野まであります。
したがって、掲載順位を自由にコントロールすることはまず不可能といえます。
さらには、評価基準も定期的に見直しされるため、これまで上位表示できていても、突然掲載順位が下がってしまうようなケースもあります。
リスティング広告とSEO対策で狙えるターゲット層の違い
リスティング広告は顕在層向け
リスティング広告には費用が発生するものの、短期間で多くの方が検索するキーワードで上位に掲載できるので、購買意欲や関心度の高い顕在層へのアプローチに適しています。
商品やサービスのことを既に知っていて、すぐにでも購入や申し込みを検討しているといったユーザー層に最適な広告方法です。
SEO対策は潜在層向け
SEO対策は、上位表示に時間が掛かることが多いものの広告費用をかけずにユーザーにアプローチできる可能性があるので、まだニーズが明確になっていない、いわゆる潜在層へのアプローチに適しています。
すぐには購入や成果に繋がりにくい、情報収集をしている段階のユーザー向きです。
SEO対策の中長期的な施策で商品やサービスへの認知度や信頼度を高め、顧客の獲得を目指します。
リスティング広告とSEO対策の使い分け
リスティング広告と相性が良いケース
リスティング広告と相性が良いケースとして、以下の2つが挙げられます。
1.指名キーワードでの流入を確保する場合
社名や店名、商品名といったキーワードでホームページなどへのアクセスを確保したい場合、リスティング広告は有効な手段です。
社名、店名、商品名などは「指名キーワード」と呼ばれ、リスティング広告ではこのような固有の名称で検索を行うユーザーに対して効果的にアプローチをかけることができます。
2.即効性やスピードを求める場合
リスティング広告は審査が完了すればすぐに掲載が開始できるので、短期的に成果を発生させることが可能です。
また、「一定の期間だけ集客を増やしたい」といった場合にも期間の設定ができるのでコストパフォーマンスの高い効果が見込めます。
SEO対策と相性が良いケース
一方でSEO対策と相性が良いケースとして、以下の2つが挙げられます。
1.なるべく費用をかけずに成果を獲得したい場合
SEO対策ではリスティング広告と違い、検索結果画面に表示させるために直接的に支払う費用は発生しません。
上位表示を実現させるまでには多くの時間や手間がかかりますが、こつこつと地道に続けていけばお金をかけずに上位表示が叶う場合もあります。
2.キーワードを多数獲得したい場合
指名キーワード以外の一般キーワードでもサイトを訪れるユーザーを増やしたいときにはSEOは効果的です。
そもそも見込みが低い潜在的な顧客層を獲得するにあたっては、ユーザーが指名キーワードで検索をかける可能性も低いので、多くのキーワードに対して効果が発揮できるSEO対策が向いています。
リスティング広告とSEO対策は並行して行うのが有効?
それぞれに特徴やメリットがあるリスティング広告とSEO対策ですが、それぞれの特徴を活かしながらうまく併用することができればより効率的に多くのユーザーを自社サイトに誘導する機会を生み出すことができます。
リスティング広告では、いわゆる顕在層の獲得に加えて、期間限定キャンペーンなど短期的な集客を中心に行うようにします。
一方、SEO対策では、短期的な結果を求めずに長期的な視点でWebサイトを育てつつ、アクセスしたユーザーがやがて自社のサービスや商品の購入に繋がってくれるような導線を作っていきます。
並行してこれら2つの対策を行っていくことで、新しいユーザーを取り込みながらも、既存のユーザーに対しても満足度の高い発信が続けられるようになります。
また、リスティング広告は即効性があるため、「どのようなキーワードとの相性が良いか」といった効果測定が比較的短期でできます。
そのため、その情報をもとにしてSEO対策を行うことで、狙うべき効果の高いキーワードを効率的に把握できます。
リスティング広告で効果の高かったキーワードに合わせたコンテンツは自社の資産として蓄積でき、内容の充実したコンテンツはSEO対策の観点からも高い効果が期待できます。
まとめ
リスティング広告とSEO対策の違いを理解して、目的や意図に合わせて上手に使い分けることでより効果的な集客を行うことができます。
それぞれどちらも長所がありますので、うまく活かしながら活用していくようにしましょう。