異国情緒あふれる長崎県には、歴史と文化が融合した魅力的な初詣スポットが数多く点在しています。長崎くんちで有名な諏訪神社から、坂本龍馬ゆかりの若宮稲荷神社、世界一の大門松が立つ橘神社まで、2026年の初詣におすすめの神社を定番から穴場まで7ヶ所厳選してご紹介します。
この記事では、各神社のご利益や混雑状況、アクセス方法、初詣の豆知識まで、初詣に必要な情報を網羅的に解説。異文化が交差する長崎ならではの初詣を体験してみませんか。
長崎県の初詣事情と2026年の傾向
長崎県の初詣の特徴
長崎県の初詣は、江戸時代から続く伝統行事と異国文化が融合した独特の雰囲気が魅力です。県内最大の参拝者数を誇る諏訪神社では、三が日に多くの参拝者が訪れ、長崎港を一望できる石段を登りながらの参拝が人気となっています。
また、松森天満宮では受験シーズンと重なることから学業成就を願う学生や家族連れが多く訪れます。一方、橘神社では高さ10メートルを超える世界一の大門松が立てられ、県外からも多くの参拝者が訪れる名所となっています。
2026年の初詣で知っておきたいポイント
2026年の初詣では、例年通り三が日(1月1日〜3日)に参拝者が集中すると予想されます。特に諏訪神社や橘神社などの人気スポットでは、元日の午前中から夕方にかけて混雑のピークを迎えます。
混雑を避けたい場合は、早朝参拝(午前6時〜8時)や夕方以降(午後5時以降)、または1月4日以降の平日がおすすめです。また、路面電車などの公共交通機関を利用すると、駐車場の心配なくスムーズに参拝できます。
定番スポット|地元民に愛される人気神社
鎮西大社 諏訪神社(長崎市)

長崎市の総氏神として「お諏訪さま」の愛称で親しまれる諏訪神社は、長崎県内で最も参拝者数が多い初詣スポットです。鎌倉時代に創建されたと伝えられる古社で、大鳥居から続く194段の石段を登ると、長崎の街並みと長崎港を一望できる絶景が広がります。
ご利益と見どころ
主祭神の建御名方命を祀り、武運長久・勝運・家内安全・縁結び・海上安全などのご利益があるとされています。境内には、カッパのような皿を頭にのせたり玉に乗ったりする様々な姿の狛犬が祀られているのがユニークな特徴です。また、国際都市・長崎ならではの英文おみくじも人気を集めています。
毎年10月に開催される「長崎くんち」は国の重要無形民俗文化財に指定されており、長崎を代表する秋の大祭として知られています。
混雑状況と参拝のコツ
三が日は県内で最も混雑する神社で、参拝まで10分以上かかることもあります。特に元日の10時〜15時は大変な混雑となるため、早朝参拝(6時〜8時)または夕方以降(17時以降)の参拝がおすすめです。1月4日以降は混雑が緩和されますが、1月7日まで各種行事が行われるため、混雑を完全に避けたい場合は1月8日以降の参拝を検討しましょう。
アクセス・駐車場情報
長崎駅から路面電車で約8分、「諏訪神社」電停下車すぐの好アクセスです。専用駐車場は約100台分ありますが、お正月期間は早朝から満車となり、なかなか空きが出ないため、公共交通機関の利用を強くおすすめします。
車で訪れる場合は、神社から少し離れた市営駐車場が比較的空いているため、徒歩での移動を覚悟した上で利用すると良いでしょう。また、周辺のコインパーキングも三が日は混雑するため、時間に余裕を持って行動してください。
| 所在地 | 長崎県長崎市上西山町18-15 |
| 電話番号 | 095-824-0445 |
| 参拝時間 | 終日(授与所は時間制限あり) |
| アクセス | 路面電車「諏訪神社」電停下車すぐ |
| 駐車場 | 約100台(三が日は混雑) |
橘神社(雲仙市)

橘神社は、明治時代の陸軍中佐・橘周太を祀る神社で、諏訪神社に次ぐ県内第2位の参拝者数を誇ります。最大の見どころは、12月25日から2月8日まで立てられる高さ10メートルを超える世界一の大門松です。この大門松を一目見ようと、県外からも多くの参拝者が訪れます。
ご利益と見どころ
厄除け、学業成就、安産子育て、無病息災、交通安全、商売繁盛など幅広いご利益があります。神社には橘中佐の像や軍神橋、橘中佐遺徳館などがあり、約800本のソメイヨシノが植えられているため、桜のシーズンも多くの人で賑わいます。
境内では甘酒やぜんざいなどを提供する屋台が出ることもあり、冷えた体を温めながら新年の空気を味わえます。
2026年の初詣行事
- 七草粥ふるまい:2026年1月7日10時30分頃〜(限定300食)
- 鏡開き:2026年1月11日10時〜(大鏡餅を焼き上げ参拝者に振る舞い、なくなり次第終了)
- 大寒禊:2026年1月20日5時〜(要予約、千々石川の清流禊場で身を清める)
アクセス・駐車場情報
JR諫早駅から車で約40分、島原鉄道愛野駅から徒歩約15分です。広い駐車場が整備されており、年末年始は無料で利用できるため、車でのアクセスに便利です。三が日は混雑しますが、早朝や平日の参拝であればスムーズに駐車できます。
| 所在地 | 長崎県雲仙市千々石町己529 |
| 電話番号 | 0957-37-2538 |
| 参拝時間 | 終日 |
| アクセス | 島原鉄道愛野駅から徒歩約15分 |
| 駐車場 | あり(年末年始無料) |
松森天満宮(長崎市)

諏訪神社、伊勢宮とともに長崎三社の一つに数えられる松森天満宮は、学問の神様・菅原道真公を祀る天満宮です。江戸時代より学業成就のパワースポットとして長崎の人々に親しまれてきました。特に年末年始は、合格祈願に訪れる受験生とその家族で賑わいます。
ご利益と見どころ
学業成就、合格祈願を中心に、厄除けや家内安全などのご利益があります。境内には市指定天然記念物である7本の大きなクスノキが群生しており、高さ約20〜30メートル、幹回りは大きいもので約8メートルにもなる巨樹の力強いエネルギーを感じられるパワースポットです。
外囲いの瑞垣の欄間には、江戸時代の職人風俗を彫刻彩色した30枚の板「職人尽」がはめこまれており、県指定有形文化財となっています。菓子職人、船大工、製薬人など様々な職人の細かな描写が、歴史民俗資料としても美術品としても高く評価されています。
混雑状況と参拝のコツ
受験シーズンと重なることから、学業成就を願う参拝者が多く訪れますが、諏訪神社ほどの混雑ではありません。観光で訪れる方は少なく、境内はとても静かで穏やかな癒やしの雰囲気をたたえているため、落ち着いて参拝したい方におすすめです。
アクセス・駐車場情報
路面電車「諏訪神社」電停またはバス停から徒歩約5分。諏訪神社の近くに位置しているため、両方を巡る参拝プランも人気です。専用駐車場は限られているため、公共交通機関の利用をおすすめします。
| 所在地 | 長崎県長崎市上西山4-3 |
| 電話番号 | 095-822-7079 |
| 参拝時間 | 終日 |
| アクセス | 路面電車「諏訪神社」電停から徒歩約5分 |
| 駐車場 | 限定的 |
歴史と文化を感じる|由緒ある神社
八坂神社(長崎市)

八坂神社は、寛永3年(1626年)に創建され、長崎市民から「ぎおんさん」として親しまれてきた歴史ある神社です。2026年には創建400年の節目を迎えます。長崎の町中にあり、散策の合間にも気軽に参拝できる立地が魅力です。
ご利益と見どころ
主祭神の素戔嗚尊を祀り、疫病除け、家内安全、商売繁盛のご利益で知られています。朱塗りの社殿と手水舎が整備され、四季折々の自然と歴史的建造物を楽しむことができます。毎年行われる祇園祭は地元住民にとって大切な祭りで、神輿渡御や伝統的な神事が執り行われます。
現在、拝殿の改築工事が進められており、より安全で快適な環境を目指した設備の充実が図られています。
アクセス・駐車場情報
長崎市鍛冶屋町に位置し、長崎の繁華街からもアクセスしやすい場所にあります。路面電車やバスなどの公共交通機関が便利です。
| 所在地 | 長崎県長崎市鍛冶屋町8-53 |
| 電話番号 | 095-822-3833 |
| 参拝時間 | 終日 |
| アクセス | 路面電車・バスでアクセス可 |
| 駐車場 | 限定的 |
諫早神社(諫早市)

諫早神社は、平城京の時代に聖武天皇の勅命により創建されたと伝えられる、九州総守護の神社です。市内外から厚く崇敬されており、疫病退散・アマビエにゆかりのある神社としても知られています。
ご利益と見どころ
主祭神の建御名方命を祀り、交通安全、家内安全、商売繁盛、厄除けのご利益があります。境内は静かで落ち着いた雰囲気が広がり、四季折々の自然と調和した美しい景観を楽しめます。例祭や季節の行事では地域住民と参拝者が集い、神輿や伝統行事が行われています。
神社では多彩なおみくじを用意しており、オリジナルの「ガチャみくじ」や七福神みくじなどが人気です。また、御神縁のある出雲和紙を用いた季節ごとに色彩が変わる特別な手書き御朱印も注目を集めています。
アクセス・駐車場情報
JR諫早駅から車で約10分、徒歩では約20分の距離にあります。駐車場も整備されており、車でのアクセスも便利です。
| 所在地 | 長崎県諫早市宇都町1-12 |
| 電話番号 | 0957-22-2073 |
| 参拝時間 | 終日 |
| アクセス | JR諫早駅から車で約10分 |
| 駐車場 | あり |
穴場スポット|静かに参拝できる神社
若宮稲荷神社(長崎市)

若宮稲荷神社は、延宝元年(1673年)に創建された歴史ある神社で、「若宮様」として親しまれています。坂本龍馬をはじめとする幕末の志士たちが参拝していたことから「勤皇稲荷」とも呼ばれ、龍馬ファン必見のスポットです。
ご利益と見どころ
商売繁盛、五穀豊穣のご利益で知られています。長い石段が続く参道には約70もの朱色の鳥居があり、全国的に珍しい四角い柱が特徴の「方形の鳥居」も立っています。明治時代に築かれた巨大な岩の上に立つ本殿は迫力満点です。
拝殿の横には風頭公園の「坂本龍馬之像」の原型となった坂本龍馬の像があり、境内には「坂本龍馬神社」も鎮座しています。龍馬御守や絵馬なども販売されており、龍馬ファンにとって特別な場所となっています。
毎年秋の例大祭(10月14・15日)に奉納される無形民俗文化財の「竹ン芸」は、高さ約10メートルの2本の青竹の上で白装束に男狐・女狐のお面をつけた若者が披露するアクロバティックな空中芸で、多くの観客を魅了します。
アクセス・駐車場情報
長崎駅前から路面電車(蛍茶屋行)に乗り、「新大工町」電停で降りて徒歩約10分。参道には連なる赤い鳥居があり、映画「解夏」のロケ地としても知られています。小高い山の上にあり駐車場はないため、公共交通機関の利用をおすすめします。
| 所在地 | 長崎県長崎市伊良林2-10-2 |
| 電話番号 | 095-822-5270 |
| 参拝時間 | 終日 |
| アクセス | 路面電車「新大工町」電停から徒歩約10分 |
| 駐車場 | なし |
亀岡神社(平戸市)

亀岡神社は、明治13年(1880年)に平戸城内の四社を合祀して創建された神社で、平戸城本丸跡に鎮座しています。西海鎮守と称され、平戸の産土神として市民の崇敬を集めています。
ご利益と見どころ
平戸松浦氏歴代当主の霊を祀り、厄除け、学業成就、縁結び祈願などのご利益があります。秋の例大祭「平戸くんち」(10月24日〜27日)では多彩な行事が行われ、特に国指定重要無形民俗文化財「平戸神楽」の奉納が有名です。
平戸らしい雰囲気が感じられるオリジナルの御朱印が人気で、可愛い絵柄の御朱印帳やさまざまなデザインのお守り、絵馬、おみくじなどが年間を通じて頒布されています。境内からは平戸城が見え、趣深い景観を楽しめます。
アクセス・駐車場情報
長崎空港から車で約2時間、JR佐世保駅から車で約1時間。平戸桟橋から徒歩約15分の距離にあります。駐車場も整備されており、車でのアクセスも可能です。
| 所在地 | 長崎県平戸市岩の上町1517 |
| 電話番号 | 0950-22-2228 |
| 参拝時間 | 終日 |
| アクセス | 平戸桟橋から徒歩約15分 |
| 駐車場 | あり |
初詣の基礎知識|参拝マナーとお作法
初詣はいつまでに行けばいい?
初詣に明確な期限はありませんが、一般的には以下のような考え方があります。
- 三が日(1月1日〜3日):最も一般的な初詣期間。多くの神社で特別な神事や行事が行われます。
- 松の内(1月7日まで):関東を中心とした地域では、門松を飾る期間とされる松の内までに初詣に行く習慣があります。
- 小正月(1月15日まで):関西など一部地域では1月15日までを初詣期間とする考え方もあります。
- 1月中:最も広い解釈では、1月中に参拝すれば初詣とする考え方もあります。
混雑を避けて落ち着いて参拝したい場合は、1月4日以降の平日がおすすめです。神社によっては1月中旬以降も初詣対応をしているところもあります。
正しい参拝方法
神社での基本的な参拝作法は以下の通りです。
- 鳥居をくぐる前に一礼:鳥居は神域への入り口です。一礼してから入りましょう。
- 手水舎で身を清める:右手で柄杓を持ち左手を清め、左手に持ち替えて右手を清めます。再び右手に持ち替え、左手に水を受けて口をすすぎ、最後に柄杓の柄を清めます。
- 拝殿前で「二礼二拍手一礼」:2回深く礼をし、2回拍手をして願い事をし、最後に1回深く礼をします。
- 鳥居を出る際も一礼:神域を出る際も感謝の気持ちを込めて一礼しましょう。
お賽銭の金額は?
お賽銭に決まった金額はありませんが、語呂合わせで縁起の良い金額が好まれることがあります。
- 5円:「ご縁がありますように」
- 11円:「いい縁がありますように」
- 45円:「始終ご縁がありますように」
お賽銭は感謝の気持ちを表すものなので、無理のない範囲で納めましょう。また、お賽銭箱に投げ入れるのではなく、そっと入れるのが丁寧な作法とされています。
初詣での服装
特別な服装規定はありませんが、神域を訪れるにふさわしい清潔感のある服装が望ましいです。真冬の参拝となるため、以下の点に注意しましょう。
- 防寒対策をしっかりと(マフラー、手袋、厚手の上着など)
- 石段を登る神社が多いため、歩きやすい靴を選ぶ
- 混雑時は人との接触も多いため、動きやすい服装が便利
- 女性はヒールの高い靴は避け、スニーカーやフラットシューズがおすすめ
混雑回避のコツと快適な参拝プラン
混雑を避けるための時間帯
長崎県の主要な初詣スポットでは、以下の時間帯が比較的空いています。
- 早朝(午前6時〜8時):最も混雑が少ない時間帯。清々しい空気の中で落ち着いて参拝できます。
- 夕方以降(午後5時以降):日中の混雑が落ち着く時間帯。ライトアップされた境内が幻想的です。
- 1月4日以降の平日:三が日を避けることで、格段に混雑が緩和されます。
逆に最も混雑するのは、元日の10時〜15時、および1月2日・3日の11時〜14時です。この時間帯は避けるのが賢明です。
公共交通機関の活用
長崎市内の初詣スポットは路面電車でアクセスできるところが多く、駐車場の心配がないため公共交通機関の利用が便利です。特に諏訪神社は「諏訪神社」電停から徒歩すぐという好立地です。
三が日は路面電車も混雑しますが、渋滞や駐車場待ちのストレスがない分、車よりもスムーズに移動できることが多いです。長崎市内の1日乗車券(路面電車専用)を利用すれば、複数の神社を効率よく巡ることもできます。
複数の神社を巡るプラン
長崎市内であれば、諏訪神社、松森天満宮、八坂神社、若宮稲荷神社などを1日で巡ることが可能です。路面電車と徒歩を組み合わせれば、半日〜1日で3〜4ヶ所の神社を参拝できます。
また、車で移動する場合は、橘神社や諫早神社など駐車場が整備されている神社を中心に計画を立てると良いでしょう。県北の平戸市にある亀岡神社は平戸城観光と合わせて訪れるのがおすすめです。
初詣と一緒に楽しめる長崎の魅力
長崎グルメを堪能
初詣の前後には、長崎ならではのグルメを楽しむのもおすすめです。諏訪神社や松森天満宮の周辺には、長崎ちゃんぽん、皿うどん、カステラ、角煮まんじゅうなどを提供するお店が多数あります。
また、長崎新地中華街は諏訪神社から路面電車で約10分の距離にあり、本格的な中華料理を楽しめます。冬の寒い時期には、熱々のちゃんぽんで体を温めるのが長崎流です。
温泉地での初詣
橘神社のある雲仙市は、日本有数の温泉地として知られています。初詣と温泉をセットで楽しむ「ご褒美初詣」プランもおすすめです。雲仙温泉や小浜温泉では、硫黄の香りが漂う白濁した湯に浸かりながら、新年の疲れを癒すことができます。
日帰り温泉施設も充実しているため、参拝後に立ち寄って温泉を楽しむのも良いでしょう。
長崎の冬の風物詩
初詣の時期には、長崎市内各所でイルミネーションや夜景を楽しむことができます。特に稲佐山から見る世界新三大夜景の一つに選ばれた長崎の夜景は圧巻です。夕方以降に参拝を済ませた後、夜景スポットに立ち寄るプランも人気があります。
また、グラバー園などの観光スポットも初詣と合わせて訪れる定番コースとなっています。
まとめ|2026年の初詣を長崎で
長崎県には、歴史と文化が息づく魅力的な初詣スポットが数多くあります。県内最大の参拝者数を誇る諏訪神社から、世界一の大門松で知られる橘神社、学問の神様を祀る松森天満宮、坂本龍馬ゆかりの若宮稲荷神社まで、それぞれに特色があります。
2026年の初詣では、混雑を避けるために早朝参拝や1月4日以降の平日参拝を検討し、公共交通機関を積極的に活用することで、快適な参拝体験ができるでしょう。正しい参拝作法を守り、感謝の気持ちを込めて新年の祈りを捧げてください。
異国情緒あふれる長崎ならではの初詣を体験し、グルメや温泉、観光スポットと合わせて楽しむことで、2026年の素晴らしいスタートを切ることができます。この記事を参考に、あなたにぴったりの初詣プランを見つけてください。