新しい年の始まりに、神様へ感謝と祈願を伝える初詣。
茨城県の初詣スポットには由緒ある神社仏閣が数多く存在し、それぞれに異なるご利益や魅力があります。
この記事では、2026年の初詣におすすめしたい茨城県の神社を、定番の人気スポットから知る人ぞ知る穴場まで7か所厳選してご紹介します。
茨城県の初詣の特徴
茨城県は江戸時代に水戸徳川家の拠点として栄え、歴史ある神社仏閣が多く残されています。関東平野の東部に位置し、太平洋に面していることから、初日の出と初詣を一緒に楽しめる絶景スポットも点在しています。
県内の主要な初詣スポットでは、正月三が日に数十万人が訪れる大規模な神社から、静かに参拝できる穴場まで幅広い選択肢があります。勝負運、縁結び、商売繁盛、厄除けなど、それぞれの神社が持つご利益も多彩です。
1. 鹿島神宮(鹿嶋市)|関東屈指の勝負運パワースポット

鹿島神宮の基本情報
鹿島神宮は全国に約600社ある鹿島神社の総本社で、創建は紀元前660年と伝えられる日本有数の古社です。千葉県の香取神宮、茨城県の息栖神社とともに「東国三社」の一つに数えられています。
武甕槌大神(たけみかづちのおおかみ)を御祭神としており、勝負運・必勝祈願のご利益で知られています。古くから武道の神として朝廷や武士の崇敬を集め、現代でも多くのスポーツ選手や受験生が訪れます。
初詣の見どころと混雑情報
例年、正月三が日で約70万人もの参拝者が訪れる、茨城県内でも有数の人気初詣スポットです。境内は24時間参拝可能で、約30店舗の屋台が出店され賑わいます。
大晦日の23時から元日の3時頃までが最も混雑し、拝殿までの待ち時間が1時間以上になることもあります。混雑を避けるなら、元日の早朝3時から8時、または夕方16時以降がおすすめです。
元日6時からの「歳旦祭」、1月3日10時からの「元始祭」、1月7日の「白馬祭」など、新年ならではの伝統的な祭典も見どころです。
アクセス・駐車場情報
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 電車でのアクセス | JR鹿島線「鹿島神宮駅」から徒歩10分 |
| 車でのアクセス | 東関東自動車道「潮来IC」から約15分 |
| 駐車場 | 正月三が日は交通規制あり。参拝者第一駐車場は閉鎖。参拝者第二駐車場(55台)と鹿嶋市宮中地区駐車場(150台、普通車800円)が利用可能 |
| 注意事項 | 三が日は周辺道路が渋滞するため、公共交通機関の利用を推奨 |
2. 笠間稲荷神社(笠間市)|日本三大稲荷の一つ

笠間稲荷神社の基本情報
笠間稲荷神社は日本三大稲荷の一つとして知られ、創建は白雉2年(651年)で1360年以上の歴史を誇ります。宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)を御祭神とし、五穀豊穣・商売繁盛の神様として広く信仰を集めています。
国の重要文化財に指定されている本殿は、総欅造りの権現造で、周囲に施された精緻な彫刻が見事です。年間を通じて約350万人が参拝する茨城県を代表する神社です。
初詣の見どころと混雑情報
正月三が日には約80万人以上の参拝者が訪れ、茨城県内で最も多くの初詣客を集めます。参道には多数の屋台が並び、大晦日から1月7日頃まで賑わいます。
参拝時間は元日が20時まで、2・3日は19時まで、4日は18時までとなっており、状況により変動する場合があります。元日の午前0時には太鼓の音とともに初詣が始まり、新春の華やかな雰囲気に包まれます。
1月4日には「湯清め神事」が行われ、大釜で熱湯を使って邪気を祓う伝統的な神事を見ることができます。
アクセス・駐車場情報
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 電車でのアクセス | JR水戸線「笠間駅」から徒歩約25分、またはタクシー利用 |
| 車でのアクセス | 北関東自動車道「友部IC」または「笠間西IC」から約15分 |
| 駐車場 | 神社専用駐車場約90台(初詣期間中は有料)のほか、臨時駐車場も複数設置。早めの到着を推奨 |
| 注意事項 | 三が日は周辺道路が混雑。参道には多数の屋台が出店するため、歩行者にも注意 |
3. 筑波山神社(つくば市)|縁結びと夫婦円満の御神体

筑波山神社の基本情報
筑波山神社は、標高877mの筑波山全体を御神体とする約3000年の歴史を持つ古社です。男体山の山頂には筑波男大神(伊弉諾尊)、女体山の山頂には筑波女大神(伊弉冊尊)が祀られており、この二柱は日本神話における最初の夫婦神として知られています。
そのため、縁結び・夫婦和合・家内安全のご利益で広く信仰を集めています。「西の富士、東の筑波」と称される霊峰で、山頂からは関東平野を一望できます。
初詣の見どころと混雑情報
正月三が日には約20万人が参拝に訪れます。元日には「元旦祭」が行われ、山頂では太平洋から昇る初日の出を拝むことができます。
神社の拝殿は中腹にあり、ケーブルカーやロープウェイで山頂まで行くことも可能です。元日は特別運行があり、早朝から営業しています(2日以降は通常運行)。
混雑を避けるなら早朝から10時頃までがおすすめです。周辺道路や駐車場は三が日に渋滞するため、時間に余裕を持ってお出かけください。
アクセス・駐車場情報
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 電車でのアクセス | つくばエクスプレス「つくば駅」から筑波山シャトルバスで約40分「筑波山神社入口」下車、徒歩10分 |
| 車でのアクセス | 常磐自動車道「土浦北IC」から約18km |
| 駐車場 | 神社有料駐車場80台(正月期間は120台、1日500円)。ご祈祷者は無料。市営駐車場や民間駐車場もあり |
| 注意事項 | 三が日は周辺道路が渋滞。元日はケーブルカー・ロープウェイが早朝特別運行(2日以降は通常運行) |
4. 大洗磯前神社(大洗町)|絶景の神磯の鳥居

大洗磯前神社の基本情報
大洗磯前神社は、太平洋を一望できる丘の上に鎮座する神社で、斉衡3年(856年)に創建されました。大己貴命(おおなむちのみこと)と少彦名命(すくなひこなのみこと)の二柱を祀り、縁結び・家内安全・医薬・病気平癒などのご利益があります。
最大の見どころは、太平洋の岩礁に立つ「神磯の鳥居」です。この鳥居越しに昇る初日の出は絶景として知られ、初日の出スポットとしても大人気です。
初詣の見どころと混雑情報
正月三が日には約20万人が参拝に訪れます。元日の早朝6時50分からは「初日の出奉拝式」が神磯の鳥居前で行われ、多くの参拝者が初日の出を拝みます。
参拝時間は元日が0時から18時、2日以降は8時30分から16時30分です。元日には参拝者に甘酒の振る舞いもあります(状況により変更の場合あり)。
アクセス・駐車場情報
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 電車でのアクセス | 鹿島臨海鉄道大洗鹿島線「大洗駅」から循環バス「海遊号」で約15分「大洗磯前神社下」下車 |
| 車でのアクセス | 東水戸道路「水戸大洗IC」から約15分 |
| 駐車場 | 無料駐車場あり |
| 注意事項 | 初日の出スポットとしても人気のため、元日早朝は特に混雑。早めの到着を推奨 |
5. 常陸国出雲大社(笠間市)|縁結びの穴場スポット

常陸国出雲大社の基本情報
常陸国出雲大社は、島根県の出雲大社より平成4年(1992年)に分霊を鎮座した比較的新しい神社です。主祭神は大国主大神で、「だいこくさま」として親しまれる縁結び・商売繁盛・厄除けの神様です。
境内には総檜造りの本殿と、重さ6トンの大注連縄を擁する拝殿があり、その迫力は圧巻です。島根県の出雲大社と長野県の諏訪大社を結んだ直線上に位置し、パワースポットとしても注目されています。
初詣の見どころと混雑情報
正月三が日で約11万人が訪れます。大規模な神社と比較すると比較的ゆったりと参拝できる穴場スポットです。
開門時間は12月31日から1月1日が20時まで、2日が9時から19時、3日が9時から18時です。境内には吹きガラス工房や軽食が取れる「出雲館」などの施設もあり、参拝後の楽しみも充実しています。
アクセス・駐車場情報
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 電車でのアクセス | JR水戸線「福原駅」から徒歩7分 |
| 車でのアクセス | 北関東自動車道「笠間西IC」から約2分 |
| 駐車場 | 無料駐車場完備 |
| 注意事項 | 笠間稲荷神社にも近いため、両方を巡る参拝もおすすめ |
6. 御岩神社(日立市)|最強のパワースポット

御岩神社の基本情報
御岩神社は、常陸国最古の霊山と言われる御岩山の麓に鎮座する神社です。『常陸国風土記』(721年)に「浄らかな山かびれの高峰に天つ神鎮まる」と記され、古代から信仰の聖地として知られてきました。
境内では26柱、御岩山全体では188柱もの神々が祀られており、国常立神、大国主、伊邪那岐、伊邪那美など日本神話の主要な神々が集結しています。宇宙から光の柱が見えたという逸話から、「日本最強のパワースポット」として近年注目を集めています。
初詣の見どころと混雑情報
人気の高いパワースポットながら、比較的落ち着いて参拝できる穴場です。参道には背の高い杉の木が立ち並び、荘厳な雰囲気に包まれます。
特に注目すべきは御神木「三本杉」です。幹周囲9メートル、高さ50メートル、推定樹齢600年の巨木で、地上3メートルから3本に分かれる不思議な形をしています。林野庁の「森の巨人たち100選」にも選ばれており、強力なパワーを感じられると言われています。
境内から山頂のかびれ神宮まで登山道があり、片道約60分で登ることができます(登山装備推奨)。
アクセス・駐車場情報
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 電車でのアクセス | JR常磐線「日立駅」から茨城交通バスで約35分「御岩神社前」下車すぐ |
| 車でのアクセス | 常磐自動車道「日立中央IC」から約10km(約10分) |
| 駐車場 | 無料駐車場あり |
| 注意事項 | 山頂まで登る場合は登山装備(スニーカーや登山靴)が必要。片道約60分 |
7. 常磐神社(水戸市)|学問・合格祈願の名社

常磐神社の基本情報
常磐神社は、水戸藩第2代藩主・徳川光圀公(水戸黄門)と第9代藩主・徳川斉昭公を祀る神社です。偕楽園に隣接し、水戸市民に「権現さま」として親しまれています。
両公が学問を藩内に推進したことから、学業成就・合格祈願のご利益で知られ、受験シーズンには多くの受験生が訪れます。また、文武両道の神様として、交通安全や商売繁盛などのご利益もあります。
初詣の見どころと混雑情報
水戸市を代表する初詣スポットで、正月三が日には多くの参拝者で賑わいます。偕楽園と合わせて訪れる観光客も多く、新年の散策にも最適です。
境内には茨城県護国神社も隣接しており、一度に複数の神社を参拝することができます。
アクセス・駐車場情報
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 電車でのアクセス | JR常磐線「偕楽園駅」(臨時駅、春季のみ運行)から徒歩3分、または「水戸駅」からバス利用 |
| 車でのアクセス | 常磐自動車道「水戸IC」から約20分 |
| 駐車場 | 偕楽園駐車場利用可能 |
| 注意事項 | 偕楽園に隣接しているため、初詣と合わせて散策を楽しむのもおすすめ。初詣期間中は混雑 |
茨城県の初詣を楽しむためのポイント
混雑を避ける参拝時間
茨城県の主要な初詣スポットは、どの神社も大晦日の夜から元日の午前中にかけて最も混雑します。特に年越しの瞬間から元日の午前3時頃までは、多くの参拝者で賑わい、拝殿までの待ち時間が1時間以上になることも珍しくありません。
混雑を避けてゆっくりと参拝したい方には、元日の早朝3時から8時頃、または夕方16時以降の時間帯がおすすめです。また、1月2日・3日も早朝や夕方は比較的空いています。三が日にこだわらない方は、1月4日以降に訪れると、落ち着いた雰囲気の中で参拝できるでしょう。松の内(1月7日まで)であれば、初詣として十分な意味があります。
服装と持ち物の準備
茨城県の1月は冷え込みが厳しく、特に海沿いの大洗磯前神社や山間部の筑波山神社、御岩神社などは風が強く、体感温度がさらに低くなります。長時間の参拝に備えて、しっかりとした防寒対策が必要です。
厚手のコートや防寒着はもちろん、手袋、マフラー、帽子などの防寒具を忘れずに持参しましょう。足元は歩きやすく温かい靴を選び、長時間並ぶことを想定した履き心地の良いものがおすすめです。カイロを持参すると、待ち時間も快適に過ごせます。また、混雑時には自動販売機も行列ができることがあるため、飲み物や軽食を用意しておくと安心です。
初詣のマナー
新年を気持ちよく迎えるために、基本的な参拝マナーを守りましょう。鳥居をくぐる前には一礼し、参道の中央は神様の通り道とされているため、端を歩くのが礼儀です。
手水舎では、まず右手で柄杓を取って左手を清め、次に左手に持ち替えて右手を清めます。再び右手に持ち替えて左手に水を受け、その水で口をすすぎます。最後に柄杓を立てて柄の部分を洗い流します。柄杓を直接口につけないよう注意しましょう。
拝殿では、賽銭を静かに賽銭箱に入れ、鈴を鳴らしてから「二拝二拍手一拝」の作法でお参りします。ただし、神社によって作法が異なる場合もあるため、案内に従ってください。境内では静かに振る舞い、他の参拝者への配慮も忘れないようにしましょう。
公共交通機関の利用を検討
鹿島神宮や笠間稲荷神社など、人気の高い神社では正月三が日に交通規制が実施され、周辺道路が大変混雑します。駐車場も早い時間から満車になることが多く、駐車場待ちの渋滞が発生することもあります。
可能であれば、電車やバスなどの公共交通機関の利用がおすすめです。鹿島神宮は鹿島神宮駅から徒歩圏内、常陸国出雲大社は福原駅から徒歩7分と、アクセスの良い神社も多くあります。また、初詣期間中には臨時バスが運行されることもあるため、各神社や自治体の公式サイトで最新の交通情報をチェックしてからお出かけください。
参拝時の注意事項
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 最新情報の確認 | 参拝時間、交通規制、駐車場情報などは変更になる可能性があるため、お出かけ前に各神社の公式サイトを必ずチェック |
| 貴重品の管理 | 混雑時はスリや置き引きに注意。貴重品は身につけ、大きな荷物はコインロッカーに預けるなどの対策を |
| 分散参拝の協力 | 新型コロナウイルス対策として、三が日の集中を避ける分散参拝を呼びかけている神社もあり。時期をずらしての参拝も検討を |
| 境内での撮影 | 写真撮影は許可されている場所でのみ行い、他の参拝者の迷惑にならないよう配慮する |
| お守り・御朱印 | 授与所は混雑することが多いため、時間に余裕を持って訪れる。御朱印は参拝後にいただくのがマナー |
まとめ
茨城県には歴史と伝統を誇る神社が数多くあり、それぞれに異なる魅力とご利益があります。勝負運の鹿島神宮、商売繁盛の笠間稲荷神社、縁結びの筑波山神社や常陸国出雲大社、絶景の大洗磯前神社、パワースポットの御岩神社、学問の常磐神社と、目的に合わせて選ぶことができます。
2026年の新しい年を、茨城県の由緒ある神社で迎えてみてはいかがでしょうか。混雑状況や参拝時間は変更になる可能性があるため、お出かけ前には各神社の公式サイトで最新情報をご確認ください。
素敵な初詣で、2026年が皆様にとって素晴らしい一年になりますように。